おなかの不調と小腸の関係について
ぽっこりお腹のあなたは要注意!
食後のお腹はどうなってますか?
食事をすると、お腹全体ではなく
おへそを中心に太鼓のように「パーン」と張ってしまう。
少しの食事でもお腹が「パーン」と張ってしまう。
というかたは小腸に異変が潜んでるかも!
また、
ガンコな下痢・便秘、腹痛、おなら、お腹のゴロゴロした違和感
に悩まされているというかたも同じく小腸が危ない!?
あなたにとってこの記事の内容はとても重要な話なので
長いですが気合いを入れてお読みくださいね。
合わせて、、、
食後に強い眠気がくるかたは低血糖症も潜んでいるかもしれません。
こちらもお読みください。
小腸と関係する筋肉があります
小腸に不調があったり、なにかしら問題を抱えている時に
力が入りづらくなったり機能的に落ちてしまう筋肉があります。
そんな4つの筋肉を紹介しますね。
大腿四頭筋
太ももの前側にある筋肉。
大腿直筋・内側広筋・中間広筋・外側広筋の4つの筋肉を合わせて大腿四頭筋と呼びます。
股関節を曲げたり、膝を伸ばしたりするのに使います。
腹直筋
俗にいう腹筋。シックスパック。
この筋肉って骨盤の恥骨から、肋骨までつながる筋肉なんですよね。
この筋肉の影響が矢状縫合っていう頭蓋骨の部分にも出たりもします。
外腹斜筋
内腹斜筋
内腹斜筋と外腹斜筋は協同で動くことが多い筋肉。体を曲げたり捻ったりするときに使われてます。
体の中でも比較的大きめの筋肉、、、
というか骨盤・背骨の支えに必要な筋肉ばかりですね。
小腸の不調からこういった筋肉に影響が起こった結果、
腰痛や肩こり、頭痛を起こして当院へお越しになるかたも少なくありません。
小腸に起こる不調について詳しく見ていきましょう。
グルテンとリーキーガット症候群
普段なにげなく口にしている小麦製品。
そんな小麦に含まれるグルテンがあなたの「小腸」を傷つけているかもしれません。
下痢、胃痛、膨満感、上腹部の痛み、盆ピ、不安感、鼻炎、疲労感、湿疹、発疹、貧血、うつ、頭痛、、、
などに普段から悩まされているなら、すでにグルテン過敏な状態になっているかもしれませんね。
タイトジャンクションの破壊
小麦に含まれるたんぱく質の80-85%がグルテンです。
グルテンは
「グリアジン」と「グルテニン」がつながったもの。
このグリアジンが
腸の上皮細胞に入ると「ゾヌリン」というたんぱく質が放出されます。
そのゾヌリンが
上皮細胞同士をつなげている「タイトジャンクション」
を壊してしまうそうです。
そうやって、上皮細胞間に隙間が空いてしまった状態を「リーキーガット症候群」とよびます。
そうなってしまうと、
未消化の食べ物や有害毒素などが細胞間をすり抜けて血管内に侵入しやすくなってしまいます。
これにより、さまざまな不調が出るようになります。
さらに、われわれ日本人の小腸にはもっとおそろしいことが忍び寄ってきているそうです。
SIBO(シーボ)
SIBOは「小腸内細菌増殖症」のこと。
Small Intestinal Bacterial Overgrowthの略です。
大腸にあるべきバクテリアが小腸の中に入り込み、小腸に停滞してしまった時に起こるそうです。
SIBOになると小腸に大量のガスが発生してしまうので、、、
「ほんのちょっとしか食べてないのに、おなかがすぐにパンパンになって妊娠中のおなかみたいになっちゃう」
なんてことも起きるようです。
症状としては、
ガンコな下痢・便秘
腹痛
おなら
お腹のゴロゴロした違和感
など「過敏性腸症候群」と似た症状ですが、
「過敏性腸症候群」の85%がSIBOだったという論文もあるようです。
あなたの不調ももしかしたら、、、
小腸に負担をかける要因
わたしたちは、何気なく過ごしているとものすごく小腸に負担をかけてしまいがちな時代を生きていると思います。
なぜか?これから紹介する「小腸に負担をかける要因」を見ていただくとご納得いただけると思います。
1. 大きなストレス
ストレス社会ともいわれる今。昨今はコロナへの対策でストレスが増してるかたも多いでしょう。
大きすぎるストレスは交感神経を優位にします。
交感神経は自律神経のひとつで興奮するほうの神経です。
上図にもあるように交感神経は胃腸の働きを抑えます。
小腸のぜん動運動が低下してしまいSIBOも悪化します。
また、脳と腸は「脳腸軸」というもので繋がっています。
そのため脳にストレスがかかると腸内細菌の環境が変わりバランスを崩します。
これらのことから、
ストレスがかかると腸内で炎症が起こり、免疫力が低下します。
そして腸の運動能力も低下します。
2. 抗生物質の乱用
抗生物質の基本=
細菌には効く、ウィルスには効かない
なのですが「風邪をひいたら抗生物質」という認識が強い風潮がありますよね。
風邪の症状で病院にかかったときにいまだに抗生物質を処方してくる医師も多くいますし
処方されなくても自ら、抗生剤を出してくださいと頼むかたもいるのではないでしょうか?
細菌を殺す薬ですから、
腸内細菌の「善玉菌」も殺しちゃいます。
なのでしょっちゅう、こまめに飲んでしまっているかたの場合
善玉菌がなくなってしまって悪玉菌が勢力をのばしてきますから、、、
腸内環境はズタボロですね。
3. 胃薬による低胃酸
胸やけや逆流食道炎は低胃酸(胃酸過少)でも起きます。
ですが多くの場合、胃酸過多と判断され胃酸を抑える薬を飲んでしまっています。
胃酸が少ないことで胃での消化が不十分で未消化物によって小腸に負担がかかっているかもしれません。
こちらの記事もご参考にしてください。
また、胃酸減少は小腸のバクテリアを殺すことが出来なくなります。
これによって過剰なバクテリアが小腸内でガスを発生してお腹の張りを作ってしまうこともあります。
4. 免疫力の低下
わたしたちの腸管のなかでは
免疫ブログリンや
抗細菌・抗ウィルス・抗真菌作用を持つ「ディフェンシン」
によって小腸内の細菌数をコントロールしています。
さまざまなストレスや不適切な食事内容によってそのバランスが崩れてしまい
免疫力が低下するとSIBOを発症しやすくなるようです。
5. 重金属の体内蓄積
鉛、アルミニウム、カドミウム、有機水銀、ヒ素などが蓄積している場合、腸の動きが悪くなります。
これら重金属の蓄積は身近に起きうることで、普段の食事からも起こります。
たとえば、マグロが好きでたくさん食べるなんて人は水銀の蓄積が危ぶまれたりします。
毛髪ミネラル検査という検査で体内の蓄積量を調べることが出来ます。
この検査は、ご自分の髪の毛を切って郵送で送るだけなので手間はかかりませんしオススメ。
興味のある方は下記バナーより「毛髪ミネラル検査(29元素)」をご購入ください。
※当院へお越しいただいているかたには読み方を教えます。
6. 炭水化物の消化不良、食べ過ぎ
炭水化物のなかでも小腸での吸収が悪く、なかなか吸収されない糖質があります。
そういった糖をFODMAP(フォドマップ)と呼びます。
これを摂りすぎると小腸内で吸収されず浮遊している糖質が増え、
それをバクテリアがエサとして小腸内で増殖してしまうそうです。
次項、FODMAPについてまとめていきます。
FODMAP
F(Fermentable)
発酵性の以下の4つの糖質を指します。
O(Oligosaccharides):オリゴ糖
オリゴ糖には、ガラクトオリゴ糖とフルクタンがあります。
D(Disaccharides):二糖類
二糖類には乳糖(ラクトース)があります。
M(Monosaccharides):単糖類
単糖類にはフルクトース(果糖)があります。
A(And)
P(Polyols):ポリオール
ポリオールはソルビトールやキシリトールなど「~オール」という名称の糖質です。
以上の吸収が悪い、発酵性の糖質をまとめて「FODMAP」と呼びます。
高FODMAPと低FODMAPの一覧表
FODMAPが多く含まれているものを「高」FODMAPとして表記してあります。
私自身、この表をはじめて目にした時にあぜんとしました。
好物でたくさん食べていたものが高FODMAPばかりなんですもん、、、
あなたの好みはどちらに寄っているでしょうか?
おなかの改善をするため、体質改善するためには高FODMAP食を減らしていく努力が必要になってきます。
※このページをブックマークしていただき、下記の表をいつでも見れるようにして努めてください。
穀物
高FODMAP | 低FODMAP |
---|---|
大麦、小麦、ライ麦、パン、ラーメン、パスタ、うどん、ソーメン、クスクス、とうもろこし、ピザ、お好み焼き、たこ焼き、シリアル(大麦、小麦、オリゴ糖、ドライフルーツ、はちみつを含むもの)、ケーキ、パイ、パンケーキ、焼き菓子など | 米、玄米、米粉類、十割蕎麦、グルテンフリー食品、オート麦、シリアル(米、オート麦)、タコス、スターチ、ポップコーン、タピオカ、ポテトチップス、オートミール、コーンミール、こんにゃく麺、ビーフン、フォーなど |
野菜、いも
高FODMAP | 低FODMAP |
---|---|
アスパラガス、豆類(大豆、さやえんどう、ひよこ豆、レンズ豆、あずき)、納豆、ゴーヤ、ねぎ、タマネギ、にんにく、にら、カリフラワー、ごぼう、セロリ、キムチ、きくいも、さつまいも、マッシュルーム、らっきょう、ちりめんキャベツ(サボイキャベツ)、たろいもなど | なす、トマト、ミニトマト、ブロッコリー、にんじん、ピーマン、とうがらし、ほうれん草、かぼちゃ、きゅうり、ジャガイモ、しょうが、オクラ、レタス、たけのこ、大根、もやし、チンゲン菜、白菜、かぶ、キャベツ、ヤム芋、ズッキーニ、パセリ、ラディッシュ、オリーブ、パクチー、モロヘイヤなど |
調味料、その他
高FODMAP | 低FODMAP |
---|---|
はちみつ、オリゴ糖、コーンシロップ(果糖ぶどう糖液糖としてジュースに入っている)、ソルビトール・キシリトールなどの甘味料、アップルソース、トマトケチャップ、カスタード、バーベキューソース、カレーソース、ブイヨン、缶詰のフルーツ、固形スープの素、絹ごし豆腐、バルサミコ酢、豆乳(大豆由来)など | 醤油、マヨネース(小さじ3杯まで)、オリーブオイル、酢、缶詰トマト、ココア、ココナッツオイル、魚油、オイスターソース、ウスターソース、ピーナッツバター、公募、普通の豆腐、メープルシロップ、豆乳(大豆抽出物由来)、味噌など |
乳製品など
高FODMAP | 低FODMAP |
---|---|
牛乳、乳糖を含む乳製品全般、ヨーグルト、アイスクリーム、クリーム類全般、ラッシー、ミルクチョコレート、ホエイチーズ、プロセスチーズ、カッテージチーズ、ブルーチーズ、クリームチーズ、プリン、コンデンスミルクなど | バター、ラクトフリー(乳糖が入ってない製品)、アーモンドミルク、ブリーチーズ、バターチーズ、カマンベールチーズ、チェダーチーズ、ゴルゴンゾーラチーズ、パルメザンチーズなど |
フルーツ
高FODMAP | 低FODMAP |
---|---|
りんご、すいか、あんず、桃、梨、グレープフルーツ、アボガド、ライチ、柿、西洋梨、パパイヤ、さくらんぼ、干しブドウ、プルーン、ザクロ、ブラックベリー、いちじく、グアバ、すもも、プラム、マンゴー、これらを含んだジュース、ドライフルーツなど | バナナ、いちご、ココナッツ、ぶどう、メロン、キウイ、オレンジ、みかん、レモン、キンカン、パイナップル、ザボン、ライム、ラズベリー、ブルーベリー、クランベリー、スターフルーツ、ドリアン、ドラゴンフルーツなど |
飲み物
高FODMAP | 低FODMAP |
---|---|
アップルジュース、マンゴージュース、オレンジジュース、梨ジュース、フルーツジュース※、レモネード(加糖)、ウーロン茶、ハーブティー(強いもの)、麦芽コーヒー、シリアルコーヒー(穀物飲料)、チャイ、カモミールティー、はちみつ入りジュース、エナジードリンク、マルチビタミンジュース、ポートワイン、ラム、シェリー、甘いワイン、甘いスパークリングワイン、りんご酒など | 紅茶、コーヒー(ストレート)、緑茶、レモンジュース、ライムジュース、クランベリージュース、ビール、ジン、ウォッカ、ウイスキー、甘くないワイン、甘くないスパークリングワイン、タピオカティー、ペパーミントティー、チャイ(薄いもの)、水・ミネラルウォーター、白茶(ホワイトティー・中国茶)、日本酒など |
肉、魚、卵、ナッツ、スパイス
高FODMAP | 低FODMAP |
---|---|
ソーセージ、カシューナッツ、ピスタチオ、アーモンド(20粒以上)、あずき、わさび、あんこ、きな粉など | ベーコン、ハム、豚肉、牛肉(赤身)、鶏肉、羊肉、魚介類(えび・サーモン)、卵、七面鳥、アーモンド(10粒以下)、ヘーゼルナッツ、くるみ、ピーナッツ、栗、松の実、かぼちゃの実、ミント、バジル、カレー粉、チリパウダー、パプリカパウダー、唐辛子など |
接骨院sasukeneでできること
「医師しかできないこと以外はなんでもする」という気概で施術にあたっています。
小腸をはじめ、内臓の不調からくる腰痛などの関節症状を改善させるためにこれまで突き詰めてきました。
そんな施術の流れをまとめます。
カウンセリングと検査の徹底。
カウンセリングで症状、日常生活の状況、過去の傷病歴などを聞かせて頂きます。
そこで絞った原因部と、実際にお体を検査して見えてくる原因部の照合をしていきます。
症状によってはこの段階で60分かかるかたもいます。
※このさい、血液データをお持ちいただくと原因特定がよりスムーズです。
※医師免許はありませんのでデータの解析・アドバイスは行えませんのでご了承ください。
施術と検証
一つ一つの手技アプローチに意味があります。
そのアプローチをしたことで狙った変化を起こせなかったら意味がないと思います。
それは、頭蓋を触ろうと内臓を触ろうと筋肉を触ろうと骨格を触ろうと同じことです。
変化を出せずになんとなくやる施術は意味がないので、初回から改善卒業されるその日まで毎回毎手技に検証をしながら施術を進めます。
栄養アドバイス
自宅での問題部位へのケア方法のアドバイスは当然します。
そのうえで、
早期改善のためにあなたのからだにとって足りないもの・省いたほうがよいものをアドバイスさせて頂きます。
※サプリをご紹介することもありますが購入などはご自身でおこなっていただきます。院内販売はしておりません。
この記事でご紹介したような、小腸の問題も骨格・筋肉・おなかを外部から触れることで見えてくることも多いです。
そういった症状鑑別ができるように100種以上の検査法を熟知していますし感覚を磨いています。
※医師ではありませんのでもちろん診断はできませんけど。